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童話でHappy♪

ハッピーエンドの童話たちが あなたの気分をHappy♪にしちゃいます
週2回(水・土辺りに)更新します

雪だるま
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    シッポを切られたキツネ(イソップ物語より)

    「どう、ボクのシッポ、キレイだろう」

     

    子ギツネのポンタにとってシッポは自慢でした。

     

    「確かに、ふわふわしてる」

     

    「なめらかな毛並みだー」

     

    仲間の子ギツネたちも感心しています。

     

    ポンタは仲間たちが感心している声を聞くことが好きでした。

     

    ポンタにとってシッポは、自分の中で、唯一と言ってもいいほど、

    自慢できるものでした。

     

    しかし、そんなポンタのシッポに悲劇が起こりました。

     

    ある日のことです。

     

    子ギツネのポンタは自慢のシッポをゆらゆらと振りながら

    森の中を歩いていました。

     

    “ガシャン”

     

    「イテーッ!!!!!

     

    ポンタは悲鳴を上げました。

     

    自慢のシッポの辺りがジンジンと痛みます。

     

    ポンタがシッポの方を見ると、

    人間の仕掛けた罠にシッポが挟まっています。

     

    挟まっているだけならまだ良かったのかもしれません。

    よく見ると、ポンタのおしりとシッポが切れて離れていました。

     

    ポンタは痛かったので、しばらくその場でうずくまっていましたが、

    このままでは人間に捕まる、と思って立ち上がり、歩き出しました。

     

    シッポが切り落とされたために、罠に捕まることはなく、

    おしりの痛みをこらえながら自力で歩いて、

    なんとか家に辿りつきました。

     

    その日から数日間、ポンタはおしりが痛くて、

    家の中でずっと寝ていました。

     

    しばらくして、段々とおしりの痛みが収まっていきました。

     

    ポンタは改めて自分のおしりを眺めました。

     

    自慢のシッポが無くなったおしりは見事なくらい殺風景でした。

     

    ポンタは溜息をつき、下を向いて悲しい表情をしています。

     

    「こんなおしりじゃ、恥ずかしくてみんなの前に出られないや」

     

    ポンタはみんなに笑われている自分を想像しました。

     

    “ブルブル”

     

    そんな想像を振り払うかのように頭を振りました。

     

    でも、家にいてもお腹がすくだけです。

    外へ出ないで生活することはできません。

     

    なんとか、おしりを隠して生活することはできないかと考えましたが、

    なかなか難しく、いい知恵が浮かびませんでした。

     

    ポンタは頭を働かせました。

     

    ふと、ある考えが浮かび上がりました。

     

    「ん…、でも…、───いや、うまくいくかも知れないぞ」

     

    ポンタは満面な笑顔になり、みんなに会いに行くために

    家を出ました。

     

    ポンタはみんなが集まっている草原へやって来ました。

     

    「あ、ポンタだ」

     

    「ホントだポンタだ、久しぶり」

     

    「ポンタ、最近見かけなかったけど、どうしてたの?」

     

    と、仲間の子ギツネたちがポンタの姿を見つけて近寄って来ました。

     

    みんなが集まってくると、ポンタは得意そうな表情をしました。

     

    そして、

     

    「ジャジャーン!!」

     

    と、声を上げて自分のおしりをみんなに向けました。

     

    「あーーーーー!!!!!」

     

    みんなは目を見開いて大きな声を上げました。

     

    「ポンタ、シッポ」

     

    「どうしたの、シッポ」

     

    「自慢してた、シッポが無いぞ!」

     

    そんなみんなの驚く声を聞いて、

    ポンタは「フフーン」と笑みを浮かべて言いました。

     

    「切って、しまったのさっ」

     

    「えー、またどうして!」

     

    一匹の子ギツネが言いました。

     

    ポンタは得意げに続けます、

     

    「もう、重たくて、かったるいから、思い切って切り取ったよ!

     そしたら、清々しくなったよ」

     

    「え、清々しいの?」

     

    「へぇ、切ることできるんだぁ」

     

    と、子ギツネたちは口にしています。

     

    ポンタはさらに続けて、

     

    「君たちも、シッポなんて切り落としちゃえばいいさっ」

     

    と言いました。

     

    子ギツネたちは、自分たちのシッポを眺めました。

     

    ポンタは、得意げに笑いました。

     

    (みんな、その気になってるな、これでみんなも

     シッポを切ってしまえば、ボクだけ恥ずかしい思いをしなくて済むぞ)

     

    子ギツネたちはシッポを切り落とすなんて、

    思ってもみたことが無かったので、どうなんだろう、

    と自分のシッポを眺めていました。

     

    そんな仲間の姿を見て、ポンタは言いました。

     

    「さぁ、怖がらないで、みんなもシッポを切ってしまおう」

     

    というポンタに、

     

    「ちょっとまった!!」

     

    と、一匹のキツネが声を上げました。

     

    どこからか現れた、なんでも知っている長老キツネです。

     

    ポンタは、ヤバイと思いました。

     

    長老はポンタに近づくと、強い口調で言いました。

     

    「見損なったぞポンタ!」

     

    ポンタも他の子ギツネも驚きました。

     

    長老は続けます、

     

    「おまえがどんな理由でシッポを無くしたか知らないが、

     みんなをだまして、すすめることはないじゃろ!」

     

    なんだって!

     

    という驚きの声が、他の子ギツネから上がりました。

     

    そして、するどい目をポンタに向けました。

     

    みんなのするどい目を見てポンタは、

    引きつった笑みを浮かべましたが、やがて肩を落として、

    一言言いました。

     

    「ごめんなさい」

     

    もーぅ、

     

    と、子ギツネたちは呆れた声を出しました。

     

    「なんで、ポンタはそんなことを言うのさ」

     

    「ボクたちをだまそうとするなんて、ヒドイじゃないか!」

     

    子ギツネは口をそろえて言いました。

     

    ポンタは、消え入るような小さい声で言いました。

     

    「シッポがないのが、は…、は、ずかしくて……

     みんなに笑われると思って……」

     

    ポンタの言葉を聞いて、子ギツネたちは肩を落としました。

     

    長老はポンタに寄り添って言いました。

     

    「ポンタ、シッポを失ったおまえの気持ちはよーく分かる。

     でもな、恥ずかしがることはない。

     おまえにシッポがあろうが、なかろうが、我々は仲間だ。

     誰も笑ったりはしないよ」

     

    ポンタは顔を上げて、子ギツネたちの顔を眺めました。

     

    「そうだ!そうだ!」

    「だますほうがよっぽど悪い!」

     

    子ギツネたちはそう言いながら、うんうん、と頷いて、

    優しい表情でポンタを見ています。

     

    「み、みんな……」

     

    ポンタはみんなをだまそうとした自分を恥ずかしいと思いました。

    そして、涙を流して泣きました。

     

    泣いているポンタに長老は声をかけました。

     

    「しかしポンタ、おまえはみんなをだまそうとした。

     それは悪いことだ。よって、これからバツを与える」

     

    「バツ?」

     

    「そうしなければ、だまされそうになったみんなもナットクせん」

     

    ポンタは、仲間の顔を見ました。

     

    仲間も仕方ない、というような表情でポンタを見ていました。

     

    「ポンタよ」

     

    長老は厳格な口調で言いました、

     

    「バツとして、シッポを失った話を、今からみんなに聞かせるように」

     

    と、ポンタは長老の目を見つめました。

     

    長老は続けて言います、

     

    「そのほうが、みんなのためだ、みんなを危険から守ってくれる」

     

    長老の声は、少し優しい声になっていました。

     

    子ギツネたちも、うんうん、と頷きました。

     

    ポンタみんなの顔を眺めてから、涙を拭きました。

     

    「分かった」

     

    と、言って、ここ何日かの辛い日々を、みんなに話しました。

     

    子ギツネたちはポンタの話を真面目に聞きました。

     

    「それは痛かったねぇ」

     

    「辛かったろう…」

     

    話を聞きながら、涙を流すキツネもいました。

     

    ポンタは話しながら心が熱くなるのを感じたのでした。

     

    話しが終わった後、ポンタは長老に頭を撫でられました。

     

    ポンタは「ごめんなさい」と言ってから、

    大声を上げて泣きました。

     

    その後、ポンタはシッポがないことなど気にすることもなく、

    以前と変わらず、仲間たちと一緒に仲良く暮らしました。

     

     

    おしまい。

     

     

    JUGEMテーマ:悩み

    〜この物語について〜

     

    もとのお話はこちら

    福娘童話集

    http://hukumusume.com/douwa/pc/aesop/03/06.htm

     

     

    素直になれないとき、ってありますよね。

     

    なんでしょうね、アレ。

     

    プライドなんでしょうかね。

     

    プライドなんて無いと、自分では思っていても、

    素直になれずに、誤魔化しちゃったりしたとき、

    後で振り返って、プライドがあったんだー、と気付き、

    こっぱずかしくなります。

     

    プライドなんて捨てろ!

    という人がいます。

     

    でも、プライドは捨てすぎると、今度は、自己肯定感の低い人、

    自信が持てなかったり、うつ状態になってしまったりします。

     

    程ほどのプライドは持っていたほうが望ましいのですが、

    どの位が程ほどなのでしょう?

     

    程ほどのプライドを測る道具として『素直になれないとき』って、

    使えませんか?

     

    過去を振り返ってみて、あの時は素直になれなかったなぁ、

    ということを思い出してみてください。

     

    そこに、あなたのプライドが潜んでいます。

     

    そのプライドって、捨てられるものですか?

    それとも、捨てられない大切なものですか?

     

    捨てられるプライドなら手放しちゃいましょう!!

    捨てられないプライドなら、大切に持っていましょう。

     

    これからも起こるであろう、素直になれないとき。

    そこに隠れているプライドを表に出して見て、

     

    いる? いらない?

     

    を、はっきりさせると、程ほどのプライドが、

    持てるようになるかもしれません。

     

     

    今日のHappyポイント♪

    『 素直になれなかったときのプライドに注目! 』

     

    | 素直になれなくてもHappy♪ | comments(0) | - |









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